進行性破壊を考慮した解析法の開発

橋梁システムの崩壊を精度よく求める方法(進行性破壊を考慮した解析法)を研究開発しています。

【投稿論文】:
野中哲也,岩村真樹,宇佐美勉:進行性破壊を考慮したトラス橋の地震応答解析,
土木学会,構造工学論文集,Vol.54A,pp.293-304 ,2008.3.

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【本論文の概要】
実際の評価として、リダンダンシーがないと一般的に言われている上路式トラス橋を対象にして具体的な解析方法の提案および本手法による地震応答解析を実施した。

本橋梁に対して、進行性破壊を考慮した地震応答解析を実施した結果、ある部材が破壊すると連鎖的に他の部材の破壊が起こり、振動の周期が伸びて、橋梁全体が崩壊に至ることが確認できた。

進行性破壊を考慮した本提案の応答解析結果の崩壊状態は、通常の応答解析結果から予想される崩壊状態と異なる結果となった。すなわち、最初に部材が大きく損傷した位置が、必ずしもその位置から崩壊に至るとは限らない。